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バニーの日にダンとケストナーを描いたので、二人の小説を書きたい。その程度の理由でした
元々2021-2022年ごろは、月一で新作の絵と小説を必ず描いて発表する、という目標を掲げてその通りに実践していた年でした
それで、8月に何を書こうかな……と考えた時に、ちょうど直前のバニーの日(8/2、8/21)にこの二人を描いていたので、二人は同じ冒険者パーティ『勇者信仰』に所属しているし、ちょうどええやん。くらいのノリで抜擢
なので、そんな軽い理由でこんな話が生まれて一番驚いているのは他でもないわたしです
他の人がどんな風に小説を書くのかが分からないので、自分のこれが一般的なのかどうかは分からないんですが、
わたしは割と、箱庭型の作家なんですよね
舞台や世界観設定は割とちゃんと作り込むんだけど、そこで何が起きるのかということは、キャラクター任せというか、
今回のこれも、登場人物に関してはケストナーを訪ねて教会へ行くダン、ぐらいのことしか決めていなくて
そこで二人がどんな会話をするのかは、二人に完全に任せて、わたしはそれを観察・記録する形で小説を書いているに過ぎない
なので、話が長くなるし散漫になる! と思ってゴソッと削りはしたんですが、書き始めは本当にダンが教会を訪れて、聖堂の中で突っ立ってるのをケストナーに見つかって、告解室に押し込められる場面から書いていました
何でダンがそんな呆然と教会で突っ立っていたのか、それを告白してくれたダンを、そして彼を肯定するケストナーをありのまま書いた形になります
普段社交的で明るいダンもこんな風に考えてしまうことが有るんだなあとか、
ケストナーも毒舌ばかりが目立つのではなくて、ちゃんとした聖職者なんだなあとか、
わたし自身がキャラに教えてもらったことが本当にうれしくて、だからこの小説はお気に入りの一作です
このころ丁度カードワースでも勇者信仰はレベル5-6ぐらいになって、ちょうどこう言った葛藤が増え始める時期だなと思っていたので、
そのタイミングでこの話が書けたことで、今後の彼らへ思いを馳せる時間を持てたのもすごく良かったです
そしてこの後このパーティは、ゴブリンの歌とか、平和への願いとか、友よ安らかにとか、生きている子とか、ダーフィットの日記、敵意の雨と言ったビターなシナリオを経験していくことになり、
周囲が英雄だ何だと持て囃す中で、決してそのような褒められた存在ではないことを自覚しながら、
それでも人々のために勇者として信仰されていくのだろうなと……
その最中でダンがロードヴァンパイアとして覚醒してケストナーは死んでしまうわけなんですが、
この辺りのことは直接今回の話には関係ないので、また追々
ダンが不浄の者になってしまうという結末を知ってるか否かで、この『告解』も違ったものに見えてくる……かな……? どうでしょう……?
小説の技法的な話も少ししておくと、
告解室での一幕、ということで、ケストナーの表情は全く見えないわけですが、
そんな中で、ダンの心情と情景描写とをリンクさせていく書きかたを、いつも以上に意識したつもりです
独り言を言っている状態って、だんだん景色が寒々しく見えてくるものですよね
それが罪の告白ともなればなおさら
こんなこと言わなければよかった、忘れてくれ、と思っていたところで、ケストナーの思いがけず柔らかな声が降ってくる
救いのようなその瞬間を鮮やかに書きだした、そのつもりです


