絵を描くことが好き、というよりは、こっちだなと、最近思いました
プロのイラストレーターさんのインタビューとかで、
「小さい頃から絵を描くのが好きで、紙とペンさえあれば大人しい子供でした」
みたいなインタビューを見かけるたび、実は小さな劣等感を覚えていました
なぜって、自分はそういうタイプではなかったので
小学生の頃までは外遊びが好きなタイプだったし、活発で男勝りだったので、中学の時に「美術部に入ってん」と言ったら親戚のおばちゃんが「美術部!? みけが!?」とあんぐりするような有様でした
じゃあなんでそんなわたしが美術部に入ったのかというと、
【この記事】でチラッと触れたゲーム雑誌の投稿コーナーの存在が全てでした
当時ポケモンのルビーサファイアが発売したころで、ポケモンが好きだったわたしのために母が攻略情報が乗っている雑誌を一緒に買ってくれたんですね
昔のゲームって、大体発売日が20日前後だったんですが、それに合わせてゲーム誌もその前後に発刊されることが多くて、
最速攻略情報! という見出しと、グラードンとカイオーガがデカデカと配置されたゲーム誌の表紙を今でも覚えています
で、その雑誌の投稿コーナーが、ものすごい盛り上がりだったんですよ
投稿している人たち同士で、紙面上で楽しくやり取りしている光景に、ものすごい衝撃を受けたのです
「わたしも仲間に入りたい!!」
1ー2カ月悩んで、母に「投稿してみたい」と打ち明け、了承を貰い、毎月せっせとハガキ職人をしていました
これが、わたしが今のような、二次元の人間キャラの絵を描き始めたきっかけです
「絵を描くことが好きで好きで」というタイプでは、全く無かった
なので、『絵を描くのが辛くなったときは、純粋に絵を描くことが大好きだった、書き始めの気持ちを思い出してください』とか言われても、
「いや、わたし、描きはじめた時から『上手くなりてえ!!』しか無かったんで」で、終了しちゃう。そういうタイプの絵描きなんです
そのへんが、実はすごい劣等感でした
あーやっぱり、絵を描くのが好きな人には敵わないなあ。だって絵描くのめんどくせえもんな……みたいな。ちょっと斜に構えた感じ
でもだからこそ、【この記事】で書いたように、ずっと自分の絵が嫌いなので、「うおおお上手くなりてえ!!」という気持ちでここまで来れたのかもしれない。そういう事実は有ります
あるけど、本当のことを言うと、かなり寂しい気持ちだった
あーやっぱりみんな絵を描くのが好きなんだ、自分の絵が好きなんだ。わたしみたいなタイプの絵描きって居ないんだ……という
そんな風にずっと思っていたんですが、ここ最近の生成AIの活発化で、少しだけ「おや?」と思うことが有りました
どうにもみんな、自分の絵が好きな人たちは、自分の絵に固執しまくっているけれど、わたしは別にそうでもないな?
最初はそんな小さな違和感でした
で、その違和感をずんずん突き詰めて行けるのが、わたしの良さで(自分で言う)
なんでわたしは自分の絵柄に執着がないのに、こうやっていつまでも絵を描き続けられるのだろう?
「上手くなりてえ!」と思う気持ちは確かに本物だけど、それだけでは説明がつかないのでは?
だって『上手い絵』ってもう近い将来生成AIに取って代わられるのでは?
そんなことをぐるぐると考えた結果、ふと気づいたのです
わたし、自分の絵は嫌いだけど、『絵を描く』という行為は、好きだな?
わたしのデジタルでの愛用ソフトは、iPadのProcreateというアプリです
デジタルソフトなのにアナログに近い描き味で、余計なツールが一切ないのがとてもお気に入りです
対して、KUA入学を機に導入したクリスタのことは、今でもあまり好きにはなれません
理由は様々ありますが、そのうちの一つに「これは絵を描くツールではなく、絵を作るソフトだな」と漠然と思っている節があります
これがそのまま、わたしが絵を描く理由なのでは? そんな風に、最近ふと思ったのです
絵を描く……いや、『手を動かす』ことが、わたしは好きなのでは?
それが証拠に、わたしはアナログでノートを取ることや、シーリングスタンプと言った工作の類も大好きです
子供の頃の話で言うなら、わたしは『紙さえあれば、正方形に切って折り鶴を作り始める子供』でした
中学高校の成績で一番良かったのは、美術ではなく技術家庭科……特に木工制作やはんだ付けといった工程がある技術の授業でした
と言いつつ、手芸や編み物は「なんじゃこれどうなってるんや」となるのですが……DIYとかもなかなか手が出せないのですが……
しかし、あれもやりかたをきちんと学べばできるのではないか? と、なんとなく今思い始めています
手を動かしている間は、無心になれる、時間を忘れて没頭できる
成果物に対しては「上手くなりてえ!!!」という歯がゆさがいつまでも付きまとうものの、
無心で色を塗っている時間は、やっぱり楽しいです
絵を描くのが好き、なタイプでは、確かにない
けれど、手を動かすのが好き、なタイプだからこそ、出来ること、描けるものがきっとある
……と、言い切れるほど、まだまだ自分の作品に満足できては居ないですが、
少なくとも、劣等感を感じる必要はないのではないか。そんな風に、ちょっと思い始めています


